2022.10.26
RPA WinActor

【WinActor】シナリオを作成してロボットを動かしてみよう!(WinActor ver.7)

【WinActor】シナリオを作成してロボットを動かしてみよう!(WinActor ver.7)

コロナ禍によりライフスタイルが変わってから、気づけば3年目を迎えます。

各企業にお勤めの皆様は、多かれ少なかれ働き方に変化があったのではないでしょうか。分かりやすいところでは在宅勤務でのオンラインミーティングや、チャットツールなどを使用して営業を行ったり、打ち合わせを行ったりとコミュニケーションをとるようになりました。

その他にも営業管理ツールや顧客管理ツールなどを用途に合わせて使用しているケースもあります。

このようにDX化が推進されて働き方が変化する中で、有効なツールの一つがRPAです。

※RPAとは:「Robotic Process Automation」(ロボティックプロセスオートメーション)の略語。PC内でのルーティン業務など、ロボットを使用して自動化するツール。効果としては、作業時間の短縮による企業のコスト削減や、時間が空いたことによる人材の有効活用が挙げられます。

RPAはここ数年で日本国内にも浸透してきていますが、

「RPAって結局何?」

「RPAって確かロボットが業務を代行するものだよね?」

「やっぱりロボットって簡単には作れないよね?」

などと中々導入が進まない企業がまだまだ多いのも事実です。

そんな皆様に向けて、今回のコラムではRPAの操作に触れながら、簡単なシナリオを作成しロボットを動かしてみたいと思います。

今回は、国内シェアが最も高いRPAツール、『WinActor』を使ったロボットの作り方を一緒に学んでいきます。

この『WinActor』の特徴は「Windowsで操作可能なあらゆるアプリケーションに対応」、「フローチャート形式による分かりやすいUI」、「国産ため安心の日本語対応」、「ユーザーコミュニティ」など開発者・使用者に優しく、RPA初心者からでも扱いやすいツールとなっております。

では、見ていきましょう!

WinActorの基本画面

まずは、こちらがWinActor ver.7の基本画面です。

今回のロボットは簡単なものを作りますので、画面上部のアイコンが並んだ「ツールバー」、画面左側の“ノード”と表示されている「パレットエリア」とその右側でフローチャートのある「シナリオ編集エリア」が表示されていれば大丈夫です。

※その他の機能画面については、メニューバーの「表示」メニューから表示を切り替えることができます。

いかがでしょうか。
思っていたよりすっきりとして、これなら操作してみたくなりますよね。

※ver.6からver.7にバージョンアップし、開発環境が進化しています。
・GUIを刷新しドッキングウィンドウを採用
・タブの切り替えによる複数シナリオでの作成が可能(シナリオ間の要素コピーが可能)
・分かりやすいエラー表示
・変数登録数・多分岐・例外処理数・監視ルールの上限撤廃
など

WinActorでシナリオを作る

今回WinActorで最初に作るシナリオは、事務作業の基本作業を自動化出来る感覚に触れて頂きたいため、本当に簡単なものにさせて頂きますが、最後までお付き合い下さい。

※シナリオとはロボットを操作する指示書のようなものであり、ノードという既にプログラミングされているパーツを並べて作成します。

今回は、「エミュレーションモード」を使って、Excelに好きな文章(“RPAを使用して働き方を変える!”)を入力するシナリオを作成します。


① 事前準備

・事前にExcelを開きましょう。
(※Excel起動用のノードはありますが、今回はあらかじめ手動で立ち上げておきます。)

② 操作の対象を選択する

・ターゲット選択アイコンをクリックして、ポインターをExcel上に移動するとExcelがオレンジ色の枠で囲まれます。対象をクリックして選択し、「記録ボタン」が赤くなるのを待ちます。

・記録開始ボタンが赤くなった状態で、ボタンの横にある「▼(下三角マーク)」をクリックし、プルダウンメニューを表示します。
・「イベント」に✔チェックが入っていますが、今回は「エミュレーション」で作成しますので、「エミュレーション」に✔チェックをします。

※このプルダウンメニューに表示されている「イベント」、「エミュレーション」、「IE」などは「記録モード」と言います。その中で「エミュレーションモード」は、実際に作業したマウスやキーボードの動きを記録(Officeの操作など)し、シナリオを作成するモードです。

※イベントモード:Windowsアプリケーションの操作を記録
※IE・Chrome・Firefox・Edgeモード:Internet Explorerなど各ブラウザの操作を記録
※UI Automationモード:ボタンやプルダウンなど、要素を特定して記録

③ 記録を開始しノードを作成する

・赤い記録ボタンをクリックして、記録を開始してみましょう。
記録操作の画面が表示されます。

・そのままExcelに“RPAを使用して働き方を変える!”と入力していくと、同時にマウス操作、キーボード操作、待機時間が操作記録リストに記録されていくのがわかります。
・入力完了後、「アクション化後停止」ボタンをクリックする事で、操作内容を確定します。

※マウス、キーボードの全ての操作を記録するため、不要な操作をした場合のアクションも全て記録されます。もし不要な操作が入ってしまった場合は、「選択部アクション化」・「選択部削除」で調整するか、一旦「アクション化後停止ボタン」で操作記録を確定させた後、ノードの詳細設定から調整を行います。

④ 作成したノードを実行する

・操作を確定すると、フローチャート画面に「グループ」と「エミュレーション」のノードが作られています。

・グループ内のエミュレーションのノードをシナリオの開始と終了の間にドラッグ→ドロップして設置し、Excelに入力した文字を消去します。
・準備が整いましたので、ツールバーにあるシナリオ実行ボタンをクリックします。

・実行中は、ツールバーの実行ボタンの色が薄くなり、シナリオ内の実行中のノードの外枠が青くなり、実行終了後消えます。

・無事Excelに“RPAを使用して働き方を変える!”が入力されました。

※シナリオ実行中のマウス・キーボード操作は、エラーの原因になりますので、他の作業は行わない事を推奨します。

 

いかがだったでしょうか。

今回は、簡単なシナリオとなりましたが、感覚的には作成する事自体のプレッシャーやハードルは下がったのではないでしょうか。実践的なシナリオを作成する場合には、必要なノードの特徴を覚えて頂く事になりますが、WinActorは触りながら理解し、学習しながら作成していく事も可能なツールですのでお勧めです。

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